息子の多動傾向をきっかけに、私は“夫の発達障害”に気づいた

──怒りから理解へ変わるまでの記録

昨今、「発達障害」という言葉を

お子さんを持つ親なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

私が初めてその言葉を意識したのは、今から約10年前。

一番上の子が年長さんだった頃のことでした。

その時の私は、

「そういう子もいるんだな」

それくらいの感覚で、正直あまり深く考えてはいませんでした。

まさか10年後、

この言葉の矛先が “大人の夫” に向くとは思いもしなかったのです。

きっかけは、子どもたちの塾の先生の何気ない一言でした。

「2番目のお子さん、最近授業中の様子が少し気になります。

落ち着きがなくて、机の上の消しゴムのカスをいじっていたり、

授業中にトイレへ何度も立つ姿があって……」

その瞬間、胸がズン、と重くなりました。

驚き。戸惑い。そして、正直なところショック。

家ではそこまで強く気になることはなかったからです。

帰宅してすぐ、私はスマホを握りしめました。

「発達障害」「多動」「グレーゾーン」

思いつく限りの言葉を検索しました。

当てはまる部分もあれば、そうでないところもある。

塾の先生は多くの子どもを見てきた人。だから言葉には重みがある。

だけど私は——

この子の母親として、産まれた瞬間からずっと見守ってきた。

だから、簡単に答えなんて出せなかった。

検索を続けているうちに、ふと頭をよぎったのです。

——これ、旦那のことにも当てはまってない……?

その瞬間、胸の奥がざわっとしました。

ショック…というより、妙な納得に近かった。

「やっぱり」という感情と、「そうだったのか」という安堵感が同時に込み上げてきました。

夫は運転中、よく顎を動かしたり、口を大きく開けたり、首を振ったりします。

私は今までずっと「癖みたいなものだろう」と思っていました。

けれど調べていくと、それらはチック症状に当てはまっていたのです。

私の知識不足でした。

チックといえば「目をパチパチさせる」程度のイメージしか持っていなかったからです。

恐る恐る一番上の子にも聞いてみました。

すると、少し間をおいて静かに言いました。

「うん……なんとなく気づいてたよ。」

理由を聞くと、

「前に学校で発達障害の子が隣の席になってね。

その子と、お父さんがちょっと似てるところがあったから…

もしかして、って思った」

その言葉を聞いた瞬間、胸がぎゅっと締めつけられました。

私より先に気づいていたこと。

そして、その気づきをずっと心の中にしまい込んでいたこと。

切なさと、母としての無力感と、うまく名前のつかない感情が

一気に押し寄せてきた瞬間でした。

夫にも発達障害の傾向があるかもしれない——

そう思った瞬間、私の中にはいろいろな感情が一気に噴き出しました。

まず出てきたのは「怒り」でした。

私は今まで、夫の言動に何度も傷つけられてきたからです。

こちらの気持ちを考えない発言。

約束を守らない。

感情のコントロールができず、突然キレる。

喧嘩になるとすぐに「離婚だ」と言う。

そのたびに私は自分を責めていました。

「私の言い方が悪いのかな」

「私が我慢すればいいんだよね」

「私がもっとしっかりしていれば」

でも、発達障害やパーソナリティ障害の特徴を知るにつれて

私の中で小さなパズルがカチッとはまっていきました。

——ああ、そういう“特性”だったのかもしれない。

そう思った瞬間、心の奥で張り詰めていた糸が少しだけ緩みました。

もちろん、それで全部が許せるわけではありません。

あの時言われた言葉。

泣きながら眠った夜。

「私なんて必要ないんだ」と感じたあの瞬間。

それらは消えることはありません。

だから私は、正直に言います。

理解したいと思いながらも、怒りや悲しみは今でも心のどこかに残っています。

でも同時にこうも思うようになりました。

夫も夫で、ずっと生きづらかったのかもしれない——と。

発達障害やパーソナリティ障害は、

「性格が悪い」わけでも「努力が足りない」わけでもありません。

脳の特性、認知の仕方、感じ方の違い。

それを知らないまま大人になり、

誰からも理解されず、指摘され、否定され続けたとしたら…

きっと私が想像する以上に、生きにくかったはずです。

そこに気づいたとき、私の中の感情は少しずつ変化していきました。

怒りだけだった気持ちに、

「理解したい」という思いが少しずつ混ざり始めたのです。

もちろん、理解する=我慢する ではありません。

私はもう、自分だけが傷つく立場には戻りません。

必要な距離を取り、

感情的に巻き込まれ過ぎないようにしながら、

できる範囲で寄り添う。

「あなたはあなた」

「私は私」

やっとここまで言えるようになりました。

夫の特性に気づけたことは、

私にとってショックでもあり、救いでもありました。

そして今はこう思っています。

発達障害かどうかよりも大切なのは、

✔ どう向き合うか

✔ どの距離感で関わるか

✔ 自分の心を守れるか

この3つなんだと。

同じように、夫婦関係や家族の問題で悩んでいる方がいたら伝えたいです。

あなたが感じてきた怒りも悲しみも、全部本物です。

無理に許さなくていいし、綺麗な気持ちにする必要もありません。

ただ——

「理解」という選択肢が増えると、

少しだけ生きるのが楽になることもあります。

私がそうだったように。

当時の私は、

「どう関わればいいのか」

「何を変えればいいのか」

まったく分かりませんでした。

でもある時、

“意外なところ”から家族関係が変わり始めました。

▶︎【発達傾向のある家族と向き合う中で、私が一番効果を感じた方法】

https://note.com/legal_violet7022

※この記事は、noteで綴った体験を
ブログ向けに再編集したものです。

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